いろどり

草木染を四季折々の身近な素材で楽しんでいます

葛染め(葉・緑色染)のまとめ

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写真:葛

45Lのゴミ袋にいっぱい採ってきました。今年は少し学んで、蔓ごととらず枝分かれした茎部分から切り取って集めました。緑色染めは基本、被染物の4倍量の葉が必要となります。

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写真:下準備完了(葉だけに切り分け、萎えないように水に浸しておく)

採ってきて葉っぱだけに分ける作業だけで1時間ぐらいはかかるので、染色前日に下準備しておきました。この準備が2日前とかだと、葉が水で腐りだすので、あまりよろしくないです。あと葉を刻んで水に浸けると、黄茶色の色素がすぐに出てきます(これは良し悪しかな)

#葛染め(葉・緑色染め)

・葛の葉 480g

・被染物 木綿白糸 120g

①湯通し

②濃染処理:120g

ディスポンの規定通り

※濃染処理は緑色を染めるには必須です。

③染料液抽出(煮出し・中性抽出後アルカリ抽出)

葉480g+水5L。沸騰後15分煮出して1番液と2番液をとり、捨てる。

葉480g+水4L+炭酸カリウム4g。沸騰後15分煮出して3番~6番液をとる。60%酢酸を加えて、PH7~8に中和する。

※茶味を取り除くための1番2番液は、少し多めの水分量で煮出しました。

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写真:煮出し中

※葛は茶色色素を多く持っているので2番液までは最低でも捨てたほうがよいです。捨てずに利用して、茶色系を染めることもできます。3番液からは、煮出す時に炭酸カリウムなどのアルカリ剤を加えてPH10ぐらいにします。PH9だと、緑色が少し出にくいと感じています。基本の使用量は水1Lに対して1gです。重曹でも同じくらいの量で緑色色素をとることができます。色素の出具合やPHを随時確認して、適宜アルカリ剤を増減してください。

※酢酸は、それぞれの染料液に約4~6mlずつ使用するとPH7~8にすることができます。食酢などでも中和できますが、使用量は酢酸に比べて多量になります。少しずつ加えてPH試験紙でチェックしてください。PH7以下には下げないほうが、木綿はよく染まるように思います。PH8寄りの7、もしくはPH7寄りの8がベストだと思っています。

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写真:上から順に1番~4番液

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写真:左から3~6番液

④染色1回目(浸し染め):120g

中和した3番4番液、再沸騰させ15分浸し染め。

※必ずアルカリを中和した染料液で染めてください。染料液は番数が大きいほど、茶味が抜けた緑色が取れます。好きな番数の染料液で染めればよいのですが、あまり捨てていると染めるための色素が足りなくなり、薄くしか染まらないのが注意です。その場合には、被染物の量を減らすなどの対策が必要です。

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写真:1回目染色中

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写真:1回目染色後(染料液の色素は、ほぼなくなりました)

⑤媒染(銅):120g

銅:水4L+自家製銅媒染剤24ml(20%)

30分媒染後、水洗い。

※普段は15分です。都合で30分になりました。

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写真:媒染中

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写真:媒染後

⑥染色2回目(浸し染め):120g

中和した5番6番液を再沸騰させ浸し染め。そのまま放置冷却3.5時間後、洗い、乾燥。

※茶味が多い染料液の場合は、時間を置くほど染料液の色がくすむ傾向があるので、その時にはあまり長く浸したままにしないほうが良いかもしれません。

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写真:2回目染色中

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写真:2回目染色後

■結果

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写真:葛染め(葉・緑色染)

濃染あり銅媒染:#322青白橡(あおしらつるばみ:いくらかくすんだ青緑色)

少しくすみ色になりますが、春から緑色を染めてきた植物に比べると格段に鮮やかで濃い緑色に染まります。2回目の染色時、染料液の中ではピーコックグリーン(孔雀緑)なのですが、最終的にはその色にはならないのは常。最後の洗いで、かなりの色落ちがありました。濃染処理をしていても染着性はあまりよくないようです。

その最後の洗いなのですが、最近は湯で洗っています。というのも、かさね染めを頻繁にするようになったのですが、その時も糸の下準備として湯通しをするのですが、染色時に色が出なくなるまで水で洗ったはずなのに、湯通しの水が色水になるのです。よって、蛇口から出る湯なのですが、湯を使って洗うようになりました。湯を使うと色が早く染み出るし、さらに中性洗剤(ファーファ&香りのない洗剤)を加えてしばらくつけ置きするとさらに色が染み出るものもあります。湯と中性洗剤を使用したほうが、洗いの勝負が早いです。延々と洗うと時間もですが、洗い水の量が半端ないです。中には、色落ちの少ないものもありますが、どれも最後は湯洗いをするようにしています。

この最終洗いでの色落ちですが、原因としては染料液に色素が多量にあって被染物にまとわりついている、色素の被染物に対する染着性が良くない等を考えていましたが、湯洗いをしだしてからは浸し染めという方法にも原因があるのではないかと考えるようになりました。なので、こん後はまた、煮染めも行うようにして、色落ち度の違いについて検証してみたいと思っています。